小学校受験の願書用写真のポイントは?子ども&家族の服装・髪型・メイクガイド
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小学校受験において、願書用の写真は重要な要素のひとつです。
特に、写真の印象を左右する服装・髪型・メイクは、受験者本人となるお子様はもちろん、家族写真に写るご家族の皆様も撮影のポイントを抑えておきましょう。
この記事では、お子様・ご両親・ご兄弟・ご姉妹それぞれのポイントや注意点について徹底解説しています。お受験写真を撮影する際に、ぜひご参考ください。
願書用の写真で大切なこと
小学校受験では、ペーパーテストの成績だけでなく、写真も重要視されます。
まず、受験者となる子どもの写真は、本人の印象をしっかりと表現するとともに、清潔感や聡明さを伝える役割をはたします。
そして、学校によっては、願書とともに家族写真を提出する場合もあるでしょう。この家族写真は、ご家族の雰囲気を伝えることも大切なアピールポイントとなりますので、どちらの写真もしっかりと準備して撮影をおこないましょう。
個人写真、家族写真ともに、清潔感のある服装を心がけましょう。
服装・髪型・メイクは、過度な装飾を避け、華美にならないようにすることが大切です。
お子様本人の写真
願書提出に必須となるお子様の個人写真は、バストアップで撮影されます。
このとき、顔の表情や服装、髪型にいたるまで、正確に撮影することが重要です。
それでは、女の子と男の子、それぞれの服装・髪型・メイクのポイントについてみていきましょう。
男の子の写真のポイント
男の子の服装
男の子は、基本的に、無地の白いシャツもしくはポロシャツでの撮影となります。
さらに、紺・濃紺・黒などのベストを重ねたスタイルで撮影されることも多く、華美にならなければ、ベストにワンポイントの刺繍やラインなどの装飾があるデザインでも構いません。
ボトムは紺・濃紺・黒などの半ズボンに、足もとは白ソックスと黒いローファーを合わせるのが一般的です。
袖の長さに悩む場合は、願書の提出先となる学校が指定している撮影時期を確認してみましょう。夏場であれば、半袖の写真でも可とされていることもあります。
半袖を着用する場合は、涼しげな印象をもたせつつも、上品さを保つデザインが好ましいでしょう。半袖にベストを合わせるスタイルも人気です。
ただし、夏場の撮影は、日焼けに注意しましょう。
日焼けの程度によっては、肌の色ムラや日焼け後のかさぶたが目立ってしまう場合もあります。
袖丈が不安な場合は、シャツを変えたり、ジャケットを羽織るなどして、半袖と長袖の両方のパターンを撮影しておくのもおすすめです。
このとき、袖丈の長さにかかわらず、ボタンは一番上までしっかりと閉じるようにしてください。
メガネをかけている場合は、フレームの色やデザインに注意し、レンズが反射したり、顔に影ができないように気をつけましょう。
男の子が制服を着用する場合
現在の幼稚園や保育園の制服を着て撮影する場合は、指定のブラウスや付属のネクタイなどを正しく着用することが大切です。
また、普段から着用している制服は、使用感が出やすいため、アイロンがけやボタンがきちんとついているかなどを確認しましょう。
男の子の髪型
短髪の男の子の場合は、普段通りの髪型で構いませんが、写真撮影を意識したスタイリングで撮影をおこないましょう。
撮影前の準備として、全体のシルエットがすっきり見える髪の長さに散髪したり、当日は寝癖がないように整えるのがおすすめです。
特に、前髪が目にかかっていないこと、フェイスラインと耳が出ていることを確認しましょう。
幼児の場合、短い毛がまとめきれず、目立ってしまうことがあります。その場合は、ヘアワックスなどの整髪料を使い、目立たないようなスタイリングを心がけましょう。
男の子のメイクアップ
基本的にメイクは不要ですが、日焼け止めやリップクリーム程度であれば使っても構いません。無色のものを使用し、自然な肌の色を保ちましょう。
女の子の写真のポイント
女の子の服装
女の子は、白い丸襟のブラウスに、紺・濃紺・黒などの膝が隠れるジャンパースカートを着用し、ボレロを合わせるのが一般的です。
ワンピースを着用する場合は、シンプルで清楚なデザインがおすすめです。丸襟で、襟の部分が白いものを選ぶと顔が明るく見えます。ジャンパースカートやワンピースなどは、上記の色以外にも、暗いトーンのグレーを着用することも可能です。
家族写真で足もとが写ることはほとんどありませんが、服装に合わせてスカートと相性がよい丈の白色や紺色のソックスに、フォーマルシューズやドレスシューズを合わせましょう。
このとき、ブラウス・ワンピース・足もとは、華美にならないワンポイント程度であれば、ボタン・刺繍・ビーズ・リボンなどの装飾があるデザインでも構いません。
また、願書の提出時期によっては、袖の長さを悩むケースも多いです。
その場合は、願書の提出先となる学校が指定している撮影時期を確認してみましょう。夏場であれば、半袖の写真でも可とされていることもあります。
半袖を着用する際は、涼しげな印象をもたせつつも、上品に見えるデザインを選ぶことが大切です。
ただし、夏場の撮影は、日焼けに注意しましょう。
日焼けの程度によっては、肌の色ムラや日焼け後のかさぶたが目立ってしまうかもしれません。
袖丈が不安な場合は、ブラウスを変えたり、ボレロやカーディガンを羽織るなどして、半袖と長袖の両方のパターンを撮影しておくのもおすすめです。
このとき、袖丈の長さにかかわらず、ボタンは一番上までしっかりと閉じるようにしてください。
メガネをかけている場合は、フレームの色やデザインに注意し、レンズが反射したり、顔に影ができないように気をつけましょう。
女の子が制服を着用する場合
現在通っている幼稚園や保育園の制服を着て撮影する場合は、指定のブラウスや付属のリボンなどを正しく着用することが大切です。
また、普段から着用している制服は、使用感が出やすいため、アイロンがけやボタンの点検を怠らないようにしましょう。
女の子の髪型
髪型は、清潔感を重視しましょう。
特に、前髪は目にかからないように整えることが大切です。
しっかりと左右に分け、おでこ全体を出せると理想的ですが、分けきれない長さの場合は、眉と目が出るように横分けにするか、目や眉が見える長さに調整して撮影します。
後ろ髪は、ヘアアクセサリーは使用せず、三つ編み・編み込み・二つ結びなどで全体をまとめるか、ポニーテールやハーフアップなどのすっきりしたスタイルを心がけましょう。
短い髪は、顔周りの毛を耳にかけることですっきりとした印象をもたらします。
また、幼児の場合、短い毛がまとめきれず、目立ってしまうことがあります。その場合は、ヘアワックスなどの整髪料を使い、目立たないようなスタイリングを心がけましょう。
女の子のメイクアップ
基本的にメイクは不要ですが、日焼け止めやリップクリーム程度であれば使っても構いません。無色のものを使用し、自然な肌の色を保ちましょう。
家族の写真
小学校受験の願書に添付する家族写真は、両親は両端に座り、受験者本人や兄弟は中心に立って写るのが一般的です。
このとき、家族全員の顔の表情・服装・髪型を意識して撮影をおこないましょう。
それぞれのポイントについて解説していきます。
父親のポイント
父親の服装
着用するスーツは、ビジネスシーンとは異なり、フォーマルな装いを基本としシングルスーツが適切です。そのうえで、清潔感や家族との統一感を重視しましょう。
具体的には、無地の白いYシャツと、光沢を抑えた紺や濃紺のスーツがおすすめです。
柄のあるYシャツやスーツの場合は、できるだけ目立たないものを着用しましょう。
また、家族写真の構図は、基本的に両親は座って撮影されるため、スーツは細めのものよりも余裕があるものを選ぶと撮影もしやすく、写ったときのシワも気になりにくいです。
このとき、ジャケットを羽織る際のマナーとして、一番下のボタンは留めないようにしましょう。
ネクタイは、シンプルなものの中でも、受験シーズンに合わせた季節感のあるもので秋らしい色や柄をおすすめで、ネクタイの長さは、大剣の先端がベルトにかかる程度が理想的です。
そして、ネクタイ以外の装飾品の着用は避け、ネクタイもブランド物だとわかるロゴ入りのデザインは避けましょう。
メガネをかける場合は、レンズが反射したり、顔に影ができないよう注意しましょう。
父親の髪型
男性の場合は、普段通りの髪型で構いませんが、写真撮影を意識し、すっきりしたスタイリングをするとよいでしょう。
たとえば、撮影前に、目もと・耳・フェイスライン・襟がすっきりと見える髪の長さに散髪したり、当日は寝癖を整え、ソフトな質感の整髪料でヘアセットするのがおすすめです。
ただし、ツヤがはっきりと出る整髪料の場合、ライティングで必要以上に目立つ場合もあるので、つけすぎには気をつけましょう。
髪色は、ダークブラウンやナチュラルブラックなどの自然な髪色がおすすめです。
白髪染なども問題はありませんが、真っ黒にしてしまうと不自然な写りになってしまいますので注意しましょう。
また、明るい茶色や金髪などは華美な印象を与えてしまうため、髪色には十分注意が必要です。
父親のメイクアップ
基本的にメイクは不要ですが、ヒゲを整えたり、剃ることで、清潔感がアップします。
また、眉を整えることで目もとの印象がはっきりするため、眉メイクをしなくても、毛流れを整えたり、左右の差が出ないように近づけるだけでも凛とした雰囲気になります。
母親のポイント
母親の服装
写真撮影用の服装は、清潔感や家族との統一感を重視しましょう。
フォーマルな装いを基本とし、紺・濃紺・黒などのシングルスーツを着用します。
スーツのサイズは、細身すぎるとボディラインが強調されてしまったり、シワが目立ちやすくなるため、少し余裕のあるものを選びましょう。
小学校受験用の家族写真では、ご両親は基本的に椅子に座って撮影することになります。
年齢の小さいご兄弟がいらっしゃる場合、お母様の膝の上に乗せて撮影することも考えると、ゆとりのあるスーツを選ぶことで、撮影がしやすくなるでしょう。
また、スカートの場合は、座った際に膝が隠れる丈のものを選び、スーツのインナーは、黒や濃紺などの暗い色を選ぶことで、より落ち着いた印象を演出できます。
足もとは、ベージュなどの肌の色に近いストッキングに、足先が出ないローヒールのパンプスを合わせましょう。
母親のアクセサリー
結婚指輪以外の装飾品はできるだけ着用を避けましょう。
ただし、顔を明るく見せるために、イヤリングやピアスを着用するのは効果的です。特に、パールを使ったアクセサリーは顔をつややかに見せてくれます。着用する際は、ブランド物だとわかるロゴ入りのデザインは避け、できるだけ小ぶりなものを選ぶとよいでしょう。
メガネをかける場合は、レンズが反射したり、顔に影ができないよう注意します。
また、手もとも写真に映りますので、ネイルはオフし、自然な指先で写るようにしましょう。
母親の髪型
髪型は、清潔感を重視し、全体的にすっきりとした印象に見せることが大切です。
特に、前髪は左右に分けるなどし、目にかからないように整えましょう。
顔回りの毛は、フェイスラインに添わせて自然に巻くか、長めであれば耳にかけ、フェイスラインが見えるようにスタイリングをするのがおすすめです。
また、後ろ髪は、ボブであれば自然な内巻き、肩よりも長い場合は、ハーフアップやひとつに結わくなどしてまとめ、すっきりしたシルエットのスタイルにするのが一般的です。
頭頂部などに出やすいアホ毛は、写真に写すと意外と目立つため、整髪料などで抑えましょう。
母親のメイクアップ
一般的に、大人の女性は外出の際にメイクをすることがマナーとされている風潮がありますので、眉の形がしっかりしていたり、肌にトラブルや悩みがなくても、すっぴんは避けるようにしましょう。
写真撮影においては、清潔感のある、自然でフォーマルな場に相応しいメイクをするように心がけます。とはいえ、ナチュラルメイク=薄いメイクというわけではありません。
自然なメイクに見えることが大切ですので、ベースメイクやポイントメイクは、それぞれのポイントを抑え、全工程をスキップすることなく、かつ上品に仕上げる必要があります。
たとえば、目の下のクマやシミ・シワ・くすみなどはベースメイクでしっかりとカバーし、奇抜な色のアイシャドウやまつ毛を強調しすぎるメイクは避けるなどの配慮が必要です。実際にメイクするときは、以下の点に気をつけてみましょう。
- ベースメイク
- 自分の肌の色に近い色や、健康的に見える色を使いましょう。肌トラブルは、コンシーラーなどを用いてしっかりと隠します。
- 眉毛とまつ毛:
- 髪の毛や瞳に近い、自然な色味を使いましょう。自然な長さ・太さ・濃さでナチュラルな仕上がりを心がけます。
- アイシャドウ
- 派手な色を避け、肌なじみのいい優しい色を使いましょう。よくぼかしてなじませることで、自然な仕上がりになります。
- リップとチーク
- 薄付きのチークとリップで血色感と立体感を出す。
- ハイライトとシェーディング
- 写真撮影には効果的である一方で、やりすぎると華美な印象になったり、悪目立ちするので注意が必要です。撮影当日のライティングも影響するので、スタジオのカメラマンやスタッフに相談してみましょう。
一緒に写る兄弟・姉妹・赤ちゃん
家族写真では、ご兄弟もしくはご姉妹の顔や雰囲気も確認されます。
基本的に、受験者本人となるお子様と同じく、顔がはっきりと明るく見える服装や髪型を心がけましょう。
兄や姉のポイント
【服装】
制服のある学校に通っている場合は、通学している学校の制服を正しく着用しましょう。
その際、男の子の場合は、Yシャツのみではなく指定のネクタイ・ジャケット・学ランなどを、女の子の場合は、付属のリボンや指定のボレロまたはブレザーを着用しましょう。
ただし、兄弟姉妹が今回受験する学校とは異なる私立学校に通っている場合、制服を避け、制服に準じた服装で撮影するのも検討してみてください。
たとえば、お兄様が現在男子校に通っていて、今回お受験するのが女の子の場合は、性別上同じ学校に進学することは不可能となりますので、制服を着用しても構いません。
指定の制服がない場合や、上記のようなケースで制服を着用しない場合は、できるだけ派手なデザインや目立つ色味は避け、受験者となる御本人の服装に準じた色やデザインの服装で揃えましょう。
【髪型】
基本的に、受験者となるお子様に準じた髪型で、目もと・耳・フェイスラインがしっかりとわかる髪型が理想的です。
また、ご本人が男の子でご兄弟と映る場合や、御本人が女の子でご姉妹と写る場合は、おそろいの髪型にすることで統一感をアップできます。
【メイク】
基本的にメイクは不要ですが、日焼け止めやリップクリーム程度であれば使っても構いません。無色のものを使用し、自然な肌の色を保ちましょう。
また、中高生以上のご兄弟、ご姉妹の場合は、男性はお父様に、女性はお母様に準じて身だしなみを整えましょう。
弟や妹のポイント
【服装】
制服のある幼稚園や保育園に通っている場合は、制服を正しく着用して写真に映りましょう。
男の子の場合は、Yシャツのみではなく、指定のネクタイやジャケットなどを、女の子の場合は、付属のリボンや指定のボレロ、ブレザーを着用できると理想的です。
指定の制服がない場合、または未就学児の場合は、受験者となる御本人の服装に準じた色やデザインの服装で揃えましょう。
このとき、サイズ違いでおそろいのものを着用するのも統一感が出ておすすめです。
【髪型】
基本的に、受験者となるお子様に準じた髪型で、目もと・耳・フェイスラインがしっかりとわかる髪型が理想的です。
また、ご本人が男の子でご兄弟と映る場合や、御本人が女の子でご姉妹と写る場合は、おそろいの髪型にすることで統一感をアップできます。
ご年齢が低い場合、短い毛がまとめきれなかったり、目立ってしまうことがあります。その場合は、ヘアワックスなどの整髪料を使い、目立たないようなスタイリングを心がけましょう。ただし、1.2歳のお子様の場合、しっかりと整髪料をつけてスタイリングするとベタついて見えたり、不自然になってしまうこともあります。たとえば、髪の量が少ない場合は、手でふんわりとシルエットを整えてあげるだけでも効果的です。
それぞれの毛量や毛質を活かし、撮影に相応しいヘアセットをおこないましょう。
【メイク】
基本的にメイクは不要ですが、日焼け止めやリップクリーム程度であれば使っても構いません。無色のものを使用し、自然な肌の色を保ちましょう。
赤ちゃんのポイント
新生児やひとりで立つことが難しいご年齢のご兄弟は、お母様の膝の上に乗せる形で撮影します。
新生児の場合は、無地の白色などのおくるみを、1,2歳の場合はご本人様と色やデザインを揃えたお洋服や、派手すぎないシンプルな色のお洋服がおすすめです。
男児であればセットアップ、女児はジャンパースカートやワンピースで、家族全体の雰囲気を統一してみましょう。
また、お子様を膝の上に乗せる場合、ちょうど足もとが写る構図となりますので、靴下や靴を着用し、おむつや下着が見えないように配慮した座り方やポーズを心がけましょう。
撮影までの注意点
これまでご説明した通り、小学校受験の願書用写真は、服装・髪型・メイクなどの規定が多いため、服装や小物の準備は早めに進められるとよいでしょう。
また、これらはひとつひとつがすぐに買い揃えられるものではないため、撮影当日の忘れ物にも注意が必要です。
そして、すべての要素が整ったうえで、表情がさらなるアピールポイントとなるでしょう。
そのためには、お子様本人はもちろん、ご家族全員がベストなコンディションで撮影に臨めるよう、体調を整えることが大切です。
撮影が近づいてきたら、体調管理ができるような工夫をしたり、前日は十分な睡眠を取るように心がけましょう。
願書用写真は万全の服装とヘアメイクで挑もう
小学校受験の願書用写真は、印象を左右する重要な要素といえるでしょう。
そのためには、受験者本人となるお子様も、ご家族のみなさまも、服装・髪型・メイクの事前準備をしっかりとおこない、ベストな状態で撮影することで、よい印象を与えることにつながります。
願書用書類を揃え始める夏から秋にかけては、写真館の予約は埋まりやすい季節となるため、撮影をご検討の場合はお早めに予約することをおすすめします。