お受験写真のコツとは?子ども&家族の構図・ポーズ・表情を徹底解説
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小学校受験において、願書用写真は重要な要素のひとつです。
この願書用の写真には、お子様ご本人の個人写真が必須となり、学校によっては、ご家族全員が写った写真も求められる場合があります。
そして、それぞれの写真では、個性や家庭の雰囲気を正しく伝えるために、構図・ポーズ・表情に注意しなければなりません。
この記事では、お受験の願書写真を撮影するときに寄せられる「どんな構図で撮るべきもの?」「どんなポーズをとったらよいの?」「どんな表情がふさわしいの?」などといった多くの疑問について解説していきます。不明点をクリアにして、願書写真撮影に備えましょう。
目次
お子様の構図・ポーズ・表情
受験者本人となるお子様の個人写真は、出願校に提出する必須写真であり、見た目や印象を伝えるために非常に重要な一枚となります。
撮影を成功させるための構図・ポーズ・表情のポイントを抑えて、最適な写真を準備しましょう。
構図
小学校受験の願書用写真において、構図は非常に重要です。
特に、お子様個人の写真は、受験に際しての本人確認用として必須となりますので、万全を期して撮影しましょう。ポイントは以下の3つになります。
- シンプルで被写体が映える背景を使用すること
- 子どもが中心にくるようにバランスを取ること
- バストアップで表情が確認できること
構図としては、お子様の胸より上が写るようにバストアップで撮影します。このとき、写真の中心に写るようにバランスを取るようにしましょう。
さらに、表情がしっかりと確認できることを心がけ、清潔感や聡明さが伝わるようにすることで、受験者の印象をよりよくする効果があります。
また、背景はシンプルな無地を使うのが基本となっており、白や淡いグレー・濃いグレーなどの色を使うことで、写真の仕上がりのクオリティがアップします。
ポーズ
写真撮影において、姿勢は印象を左右する重要なポイントです。
背筋を伸ばしたり、胸を張るなど、正しい姿勢を意識することで、自然と顔や体の向きを整えることにもつながります。以下の3つのポイントを意識してみましょう。
- 写真撮影を意識しつつも、自然でリラックスした姿勢を心がける
- 肩の力を抜き、正面を向いて立つか座る姿勢で撮影する
- 手は自然に体に沿って下ろす
お子様のバストアップ写真は、立ったまま、もしくは椅子に腰掛けた状態で撮影されます。
撮影の際、顔の傾きや肩の左右の高さなど、体の向きや姿勢のクセは人によって異なり、自分でなかなか気づくことはできませんが、写真に写すと意外に目立ってしまうものです。仮にそのような不安がない場合でも、念のため撮影するときにカメラマンに確認し、必要があれば相談しながら少しずつ調整していくとよいでしょう。
撮影するときのポーズは、カメラに向かって真っ直ぐに立ち、正面を向き、肩の力を抜いて、手は体に沿わせるように自然に下ろします。このとき、力が入りすぎてしまうと、肩に力が入って不自然な写りになってしまい、表情もこわばってしまうので、リラックスすることを心がけてみてください。
椅子に座って撮影する場合は、背もたれに寄りかからず、少し浅く腰掛けて背筋を伸ばすようにし、立ち姿の撮影と同じように、肩の力を抜いて、手は体に沿わせるように自然に下ろすようにしましょう。
表情
写真撮影は、緊張せず、リラックスした状態で臨むことが大切です。
表情の中でも瞳の印象は特に重要で、目もとに力があり、口を閉じて、口角を上げることで、引き締まった表情を実現できます。以下の3つのポイントを意識して表情を作ってみましょう。
- 目を細めてしまわないように注意すること
- 口元は閉じて口角を上げ、自然に微笑むこと
- 笑顔も好印象となるが、笑いすぎないようにすること
このとき、目線はレンズを直視するよりも、カメラの少し上を見つめると自然な笑顔をつくりやすいです。
ただし、表情をつくり込むことはお子様には難しいため、事前にご家庭で練習を重ねて、どのような環境下でも自然に表情をつくれるようになることが望ましいでしょう。
小学校受験用の写真の経験が豊富なカメラマンやスタッフがいる写真館で撮影すると、よりお子様の自然な表情を引き出してくれます。
また、お受験用の写真は、髪型でもより凛とした表情に見せることができます。
男女ともに、小学校受験にふさわしい髪型はすっきりとした印象を与えるスタイルとなっており、前髪は分けるなどして眉と目がしっかりと出るようにすることが重要です。顔周りは、フェイスラインを出すスタイリングを心がけましょう。
以下の記事では、お受験写真の服装・髪型・メイクについてより詳しく解説しています。
家族写真の構図・ポーズ・表情
願書を提出する小学校から家族写真の提出の指示があった場合、同居している家族全員が写っている写真を用意します。
その際、家族写真には、両親だけでなく、兄弟姉妹も写る必要があることを留意しておきましょう。
このとき、背景はシンプルな無地の白・淡いグレー・濃いグレーなどの色を使うことで、写真の仕上がりや上品さがより高まります。その他のポイントは、以下の3点を参考にしてみてください。
- シンプルで被写体が映える背景を使用すること
- 家族全員がバランスよく写るようにすること
- 家族全員のポーズ・表情・服装・髪型に統一感を出すこと
家族写真は、各ご家庭の雰囲気を伝えるとともに、アピールポイントのひとつにもなります。そのため、お子様だけでなく、被写体となる家族全員の服装・ポーズ・表情など、細かい部分にも気を配りましょう。
家族写真におけるお子様の構図・ポーズ・表情
家族写真におけるお子様のポーズや表情は、基本的に個人撮影と同様になります。ただし、引きの構図となり、指先や足の開き具合まで写るため、細部にまで注意が必要です。以下の3つの意識して撮影に臨みましょう。
- お子様が写真の中心に写るようにすること
- 背筋を伸ばして立ち、肩の力を抜いて、指先を揃えること
- 目をしっかりとカメラを捉え、口元は閉じたまま口角を上げること
また、個人写真と家族写真は一緒に提出する写真となりますので、2つの写真で表情・服装・髪型などの差が出ないように注意しましょう。
そのためには、同じような姿勢や表情が維持できるように、ご自宅で練習を重ねることをおすすめします。
両親の構図
小学校受験の願書用写真において、家族写真の構図は非常に重要です。一般的に、基本とされている形があり、写真を見たときに父親は左側、母親は右側に写るように座ります。
- 両親は、子どもや兄弟を中心に左右対称に座ること
- 両親は、体が少し内側になるように座ること
- 写真を見たときに、父親は左に、母親は右に写るようにすること
このとき、お互いに膝が少し中心に向かうように座り、顔のみを正面に向け、目線はカメラを捉えるようにしましょう。
引きの写真にはなるものの、表情がしっかりと確認できるように心がけることで、清潔感や誠実さを伝える写真となり、受験者の印象をよくする効果があります。
ご両親のポーズ
写真写りは、姿勢で印象が変わるので注意しましょう。ご両親ともに、背筋を伸ばし、胸を張り、自然に顎を引きます。また、以下の3点に注意することで、洗練された印象の写真に仕上がります。
- 両親ともに、同じ高さの椅子に腰掛ける
- 背筋を伸ばし、凛々しく見せつつも、自然でリラックスした姿勢を心がける
- 肩の力を抜き、手は膝の上に乗せる
このとき、凛とした雰囲気を出すつつも、肩の力を抜き、自然でリラックスすることが大切です。
【父親】
お父様は、適度に脚を開きます。
腕を自然に下ろし、両膝のあたりに握りこぶしを乗せます。
このとき、肘を体から離し、少しスペースが生まれるような角度を意識すると、堂々とした父親らしい印象になるでしょう。
【母親】
お母様は、両膝をぴったりとつけます。
腕を自然に下ろし、太ももの上で両手を重ねます。
このとき、両肘を体につけ、両手指はしっかりと閉じ、右手指の上に左手指を重ねるようにしましょう。
新生児、または乳幼児の兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、お母様の膝の上に乗せたり、抱きかかえるようにして撮影します。
ご両親の表情
願書に添付する証明写真ではありますが、ご家族の雰囲気を伝える目的を持った写真ですので、運転免許証のような無表情にならないようにしましょう。そのためには、緊張せず、リラックスした状態で撮影に臨むことが大切ですので、以下の3点を心がけて撮影に臨みましょう。
- リラックスし、穏やかで自然な笑顔を心がけること
- 目を細めてしまわないように注意すること
- 口元は閉じて口角を上げ、自然に微笑むこと
ご両親においても、特に目もとの印象が重要です。
できるだけ優しい表情が理想的ですが、笑いすぎたり、目を細めすぎないように気をつけましょう。このとき、視線はレンズを直視するよりも、カメラの少し上を見つめると自然な表情がつくりやすいです。さらに、口元は閉じ、口角を上げることで、優しい微笑みの表情をつくることができます。
しかしながら、普段とは違う表情をつくり込むことは、大人にとっても難しいものですので、お子様と一緒に事前にご家庭で練習を重ねて、自然に表情をつくれるようにしておきましょう。特に、鏡の前で練習したり、自撮りをして確認する方法がおすすめです。家族写真においても、小学校受験用の写真の経験が豊富なカメラマンやスタッフがいる写真館で撮影することで、自然な表情を引き出してくれたり、アドバイスが受けられます。
そして、ご両親は、髪型やメイクを工夫することにより凛とした表情に見せることが大切です。
願書用の家族写真にふさわしい髪型は、すっきりとした印象を与えるスタイルとなるため、前髪は分けるなどして、眉と目がしっかりと出るようにし、顔周りもフェイスラインを出すスタイリングを心がけましょう。
【父親】
お父様はヒゲを剃ったり整えることで、より清潔感がアップします。
髪の寝癖は直し、整髪料を使ってすっきりとしたヘアスタイリングをおこないましょう。
【母親】
お母様におかれましても、華美になりすぎない、ナチュラルで品のよい髪型とメイクを心がけましょう。
以下の記事では、小学校受験の写真撮影における髪型とメイクについて詳しく解説しています。
一緒に写る兄弟姉妹の構図
お受験用の家族写真で受験者の兄弟姉妹が映る場合にもルールがあります。以下の3つのポイントに配慮しましょう。
- 受験者となるお子様を中心に撮影すること
- 兄弟が複数人いる場合は、全体のバランスよく写るようにすること
- 受験者本人に準じた服装や髪型で統一感をもたせること
【ふたり兄弟姉妹の場合】
お子様が受験者となるご本人を含めておふたりの場合は、おふたりが写真の中心に並ぶようにします。さらに、ご兄弟姉妹が半歩または一歩下がり、受験者となるお子様がわかるような構図で撮影することが大切です。ただし、ご年齢が低いご兄弟姉妹が隠れすぎないように注意しましょう。
ご兄弟が小学校高学年・中学生・高校生などであれば、受験者となるお子様のうしろに立つ構図が理想的です。
【3人以上の兄弟姉妹の場合】
お子様が受験者となるご本人を含めて3人以上の場合は、受験者本人となるお子様を中心に、ご兄弟が左右に分かれて、半歩または一歩うしろに立つ構図となります。
この場合も、ご兄弟が小学校高学年・中学生・高校生などであれば、受験者となるお子様のうしろに立つ構図が理想的です。
【新生児や乳幼児の場合】
ご兄弟が新生児やひとりで立つのが難しい乳幼児の場合は、お母様の膝の上に乗せて撮影します。新生児の場合は、たてに抱きかかえるのではなく、左腕に乗せるようにして撮影します。寝ている場合も、無理に起こして写す必要はありません。ただし、泣いているときは落ち着いてから撮影するようにしましょう。
乳幼児の場合は、お母様の膝の上に乗せ、両手で自然に支えるように抱っこします。また、年齢が低いお子様への撮影指示は難しいものではありますが、新生児以外はカメラをしっかりと見て写真を撮ることが理想的です。スムーズに撮影をおこなうために、普段からカメラに慣れる練習をしたり、カメラマンに協力を仰ぎましょう。
一緒に写る兄弟姉妹のポーズ
お子様においても、姿勢で写真写りが変わります。背筋を伸ばし、自然に胸を張り、軽く顎を引く姿勢が基本です。さらに以下の3点を考慮して撮影に臨みましょう。
- 写真撮影を意識しつつも、自然でリラックスした姿勢を心がけること
- カメラに向かって体を正面に向けること
- 肩の力を抜き、手は体に沿って下ろすか体の前で組むこと
【年上の兄弟姉妹の場合】
男の子の場合は、姿勢を正し、自然に胸を張り、軽く顎を引きましょう。
そして、肩の力を抜き、腕は自然な位置で体の横に下ろします。このとき、指先を揃えてまっすぐに下ろすときれいに見えます。
女の子の場合も、同じように姿勢を正して自然に胸を張り、軽く顎を引きます。
肩の力を抜いて、腕は自然な位置で体の横に下ろすか、両手指を体の前で重ねるとよいでしょう。
【年下の兄弟姉妹の場合】
年下の兄弟姉妹の場合は、年齢性別にかかわらず、受験者となるお子様に準じたポーズをとります。姿勢を正し、軽く顎を引き、肩の力を抜いて、自然な位置で体の横に腕を下ろし、指先はまっすぐに揃えるようにしましょう。
一緒に写る兄弟姉妹の表情
家族写真では、兄弟姉妹の表情も確認されます。表情の中でも特に目もとが重要となるので、目をつぶってしまったり、笑いすぎてしまわないように注意しましょう。
- リラックスし、穏やかで自然な笑顔を心がけること
- 目を細めてしまわないように注意すること
- 口元は閉じて口角を上げ、自然に微笑むこと
このとき、無理に笑う必要はありませんが、やわらかい表情がつくれると理想的です。唇は閉じて、口角を上げることで、小さなお子様も凛とした表情を実現できます。
ただし、小さなお子様であればあるほど、表情づくりは簡単ではありません。受験者となるお子様やご両親と一緒に、ご家庭で自然な表情をつくれるように練習を重ねたり、カメラを向けられることに慣らしておきましょう。
また、写真館の撮影は緊張しやすいものですが、リラックスした状態で撮影に臨むことが大切です。適度な緊張感は凛々しい印象をもたせますが、緊張しすぎると、表情や姿勢がこわばってしまうので注意しましょう。初めてフォーマルに袖を通すと、必要以上に緊張してしまうことが考えられますので、練習のひとつとして、実際に着て衣装慣れすることをおすすめします。
また、顔周りの髪のイメージは、表情にも影響します。
ご兄弟においても、髪型はすっきりとした印象を与えるスタイルが望ましいため、顔周りはフェイスラインを出し、前髪は分けるなどして、眉と目をしっかりと出すようにしましょう。
ちいさなお子様の撮影は成功するか不安に感じるご家庭も多いかと思いますが、小学校受験用の写真の経験が豊富なカメラマンやスタッフがいる写真館で撮影すると、楽しい雰囲気やコミュニケーションで、お子様の自然な表情を引き出してくれます。
以下の記事では、兄弟姉妹服装・髪型・メイクなどについてより詳しく解説しています。
その他の撮影するときの注意点は、以下の記事で解説しています。
お受験写真のポイントを抑えて撮影を成功させよう
小学校受験の願書用写真は、お子様やご家族の雰囲気を伝える大切な要素です。
構図・ポーズ・表情のポイントを抑え、受験にふさわしい撮影をすることで、よりよい印象を与えることにつながります。
また、適切な構図や、ふさわしい背景を使用して撮影することも重要なポイントです。
願書写真は、お子様の未来の選択肢を広げる第一歩となるため、自撮りではなく、写真館に依頼して撮影するように用意しましょう。